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2011年3月28日

2011/3/28ワシントンポスト清水正孝問題報道。ウォールストリートジャーナル報道:昨年共産党議員が衆院経済産業委員会で今回と同様の事故発生の可能性を指摘、原子力安全保安院は無視。

【東京電力清水正孝社長問題報道】

  • ワシントンポスト2011/3/28: 原子力危機のさなかエグゼクティヴが消えるという行為が問題化
    1段落:アメリカ大使館もある東京の金持ち地区。そこにある贅沢な高層アパート「ザ・タワー」。普段、清水正孝はここに住んでいる。しかし、もう二週間以上、ここには来てないと、ドアマンは言う。
    2段落:日本の公衆も最近彼をほとんど見なくなった。東京の150マイル先のいかれた原発を所有する東京電力社長である清水は、日本一「見えない」チーフグゼクティヴであり、また、日本一罵倒されているチーフエグゼクティヴである。
    3段落:清水は国外に逃亡した、清水は病院にチェックインした、清水は自殺した・・・そんな噂の渦中、東電は月曜、発表した。マグネチュード9.0の地震で津波が起きて、福島第一原発をめちゃめちゃにしたあと、ボスは過労で原因不明の「小病」にかかってたのです、と。
    4段落:回復のために短い休養を取って、清水66歳は、現場に復帰し、東電本店2階の緊急指令センターに支持を出している、と東電は言っている。
    5段落:しかし、東電社員は、実際にボスを見かけたかについて、あいまいにしたままだ。スポークスマンのシミツ・リョウは「それは確認しなければなりません」と言う。ほかの職員のハセガワ・ヒロは、社長は定期的に見かけたが、詳細は提供できない、と言う。
    6段落:日本の産業エリート・政治エリートのなかでは、危機時の雲隠れは、ある種の伝統ではある。・・・
    17段落:・・・日本全体の電力の1/3を供給する設備を運営することによって、清水は、日本エリートのフルメンバーとなり、強力かつ非常に保守的なビジネス団体「日本経団連」で副会長をつとめている。
    18段落:日本のメインストリーム・メディアは、東京電力のボスに対して寛大だ。これは、メキシコ湾原油流出のとき、BPのボスだったTony Haywardがアメリカでどう扱われたかと対照的だ。しかし、ひとつのオンライン・ジャーナルだけは、清水を刑事法廷で裁くことを要求した。何人かのブロガーは死刑を要求した。単に、清水は公衆の前に出てこい!と言う人たちが、ずっと多いのだが。
    20段落:・・・東京電力は、ただの発電会社ではなく、40以上の子会社を保有し、それらは、不動産から、林業、リサイクルまですべてにわたる。また、東京電力は、カナダのウラン会社、日本のリゾート、バハマの海運会社なども所有する。
    21段落:東京電力は「単に大きすぎて、アカウンタブルでなくなってるんですよ」と、テンプル大学日本校アジア研究ディレクターのジェフ・キングストン氏は語る。「怒りはあります。しかし、システムへの深刻な衝撃を避けようとして、目下、円陣を組んで防戦体制を組んでいるところです。」
    25段落:「私は、清水に怒りを覚えているだけじゃない。彼ら全員に対してです。」日曜におこなわれた反東京電力抗議デモに参加した元物理学者ヨシカワ・クニヨシ氏は言う。清水辞任は不可避だか、「ソリューションではない」。真の変化は簡単ではないだろう。企業・政治家・原子力監督官庁のあいだの親密な結び目をほどかなければならないから。そう、彼はいった。
    26段落:元東電副社長、元国会議員のカノウ氏は、月曜のインタビューで、原子力ロビーが過度の影響力をもつことを否定した。すべての主張を考慮に入れる「民主主義国だからね、日本は」とカノウ氏は語る。東京電力のビルの彼のオフィスの壁には、1980年代に彼が昭和天皇に謁見したときの写真が掲げてある。カノウ氏は言う。「陛下は原子力にとても関心をお持ちでおられました」
  • 共同通信2011/3/29:東電社長「雲隠れ」と米紙批判 福島原発事故で
    産経2011/3/29: 東電社長「雲隠れ」と批判 「福島」で米紙 
    上記ワシントンポスト記事を報じた国内報道
  • イギリスの経済紙Financial Times2011/3/28: Tepco chief spent week secluded in office 
  • ブルームバーグ金融ニュース2011/3/28: 東電:清水社長に辞任圧力-時価総額で2兆1200億円喪失 
  • 東京電力社長清水正孝氏の経歴→wikipedia
  • 清水正孝社長に雑誌プレジデントが2年前におこなったインタビュー:安定志向はノー。チェンジ、チャレンジ。「いる社員、いらない社員」有名社長のわが本音。変革期には「3Cの精神」が大切。チェンジ、チャレンジ、そしてコミュニケーションです」
  • 東京電力会長勝俣恒久氏の経歴→wikipedia  
    ご兄弟も、九州石油会長、丸紅社長をつとめられていたとは。華麗なる一族って、本当にいらしたのですね。初めて知りました。これほどになると、マスコミの扱いも違ってくるのでしょうね。

【日本の原子力業界・当局の問題についての報道】

  • ウォールストリートジャーナル日本版2011/3/28: 原子力監督機関と電力会社は一心同体 
    原子力業界から監督官庁が独立していないことが、規制を甘くしていたと糾弾する論説。
  • ウォールストリートジャーナル日本版2011/3/28:福島第1原発事故、昨年議員が同様な事故の可能性警告 
    共産党の国会議員が2010年5月の衆院経済産業委員会で、、バックアップ電源が自然災害で破壊されて炉心溶融につながる危険があるという今回の事故を予言するような指摘をおこなっていたが、経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は理論的にはあり得るが、ほんとんど考えられないと答弁していた、と米経済紙ウォールストリートジャーナルが報道。ロイター2011/3/28:Analysis: Japan crisis stirs worries about leadership vacuum
    5段落:JPモルガン証券のKoll氏のコメント「既得権益が固まり過ぎ。関与している人たちが弱過ぎ。それで決断の伴う行動がとれない」

 

【市場における東京電力信用低下問題】

【放射能汚染に関する報道】

【原発の状況についての報道】